1/12 ホンダCR110 -カブ・レーシング-
'62型、ホンダCR110"カブ・レーシング"(グンゼ1/12)-M.クロサワ-。
2024(R06).05.18、完成。

1949年に始まったWGP(現在のMotoGP)に、1962年50ccクラスが新設され(2024年現在廃止)それに合せてホンダが初心者にも扱いやすいマシンとして発売した市販レーサー

しかし、そのエンジンは空冷4ストローク単気筒49.9ccながらDOHC4バルブを採用し、実に8.5psを搾り出すと云う(一応中期型としていますが・・・)。
 
1962年、完成したばかりの鈴鹿サーキットで開催された第1回全日本選手権ロードレース大会ノービス(国内ライダー)50ccクラスで優勝したマシン。

ライダーはM.クロサワ、そう、今はスカイラインポルシェ辛口四輪評論でお馴染みの、あの黒澤元治さん。
因みに黒澤さんはこの日125ccクラスでも優勝されています。

何でもこの日の初日は大雨で「トップを走っていた選手がトラブルで止まって、楽々優勝できた。」とは本人の弁。
 
キット的には、ホワイトメタル製と云う以外は特に問題なく作れたのには、大変驚かされました。
50ccなのでパーツ数も少なかったですしね。
強いて挙げるなら、スポークが湾曲して使えなかった、リベットが不足していた、リアのゼッケン基部のパーツが何故か片方しか再現されていなかった、ケーブルの長さの指示が長い、塗装の指示が大雑把・・・位でしょうが、この辺になるともう作り手のインサイド・ワークになるのでキットの評価とは別の話になって来ます。

あ、"黒澤仕様"と云う事なので、フロントのショート・フェンダー、タンク上のアゴ乗せパッドガソリン吸着マット(?)だけはきっちり再現しておきました。
 
今回の悪乗りは、このキットの為にアオシマの1/12ホンダ・ドリーム50 カスタム仕様のキットを買った事。

当初は敷居の高いと思われた金属パーツを出来るだけ使用せずに作れないかと、色んなキットのパーツを物色していた処、このキットに遭遇。
このホンダ・ドリーム50 カスタム仕様は、いつものアオシマさんの如くノーマルのホンダ・ドリーム50のキットに、レーシング用の"カスタム・パーツ"を同梱して所謂"カスタム仕様"として販売しているもの。

で、今回のお目当てはこの同梱されているレーシング用の"カスタム・パーツ"
事の経緯は良く判りませんが、何故かこのホンダCR110-カブ・レーシングにぴったりなのです。
今回はこのパーツを、ゼッケン基部Fフェンダーに使用させて貰いました。

"カスタム・パーツ"を使ってしまったホンダ・ドリーム50 カスタム仕様の方は、何とかノーマル仕様として完成させる事が出来そうなので、それはこの"カスタム・パーツ"の経緯も含め、ホンダ・ドリーム50が完成してから詳しく書く事に致します。
 
華奢と云うか薄っぺらな車体狭いハンドルの幅ですが、50ccのレーサーは大体、皆こんな感じ。
 
唯一、Rリアのゼッケン・プレートマフラー・ステーと干渉して真っ直ぐにならなかったので、ゼッケン・プレート取り付け部にスペーサーとして0.5mmプラ板を挟んでいます。

レーシング・スタンド3mmプラ棒で作りましたが、適当過ぎて太い太い(W)。
 

Fフォークハンドルはピンバイスで穴を空け真鍮線を通して固定
タンク・バンドはキットのエッチングパーツではなくプラ板に置き換え、タンク上のアゴ乗せパッド石粉粘土ガソリン吸着マット(?)デカールで再現。

因みにタンク容量は9.5L

使用カメラPentax K-x、2024(R06).05.23、撮影。
 


ホンダCR110 <仮組み>
'62型、ホンダCR110(グンゼ1/12)
所謂上級者向けと称する丸投げキットであるホンダCR110のキットも、漸くここまで来ました。
一応仮組みを終えた処のショットでありますが、ちょっと寄りすぎて撮った為、変に画像が歪んでおりますがそれはご勘弁。

この金属キットも、ホワイトメタルを使っていない処は普通のプラモデルと同じだと云う事に気付いてからは作業スピードは速くなりましたので、ここまでは異例のとんとん拍子と云う奴ですな。

ただ、ホワイトメタルは一応金属なので以外と重いです。結構ずっしり来る感じ。なので塗装する時の持ち手には少しばかり工夫が必要になって来るでしょうね(未だ塗装段階ではないので何とも云えません)。

そしてホワイトメタルは非常に柔らかい。プラスチックにも柔らかいものもありますがそれとは別の感覚、なにか少しねっとりとした質感?かも知れません。まあ、それはそれで加工はし易いのですが、少しでも力を入れてパーツを握ると簡単に曲がります。フレームを組み上げる時は要注意。最も曲がっても手で簡単に戻せるんですがね。

その他、接着には瞬間接着剤エポキシ系接着剤を使用し、凹みや傷は瞬間接着剤をパテ代わりにしております。後、削っていると手が真っ黒に汚れます(W)。

そんなホワイトメタル製のこのキット、果たして無事完成させる事が出来るのでしょうか、こう御期待!

使用カメラSHARP AQUOS sense4、2023(R05).11.19撮影。
 


ホンダCR110のホイール
'62型、ホンダCR110(グンゼ1/12)
所謂上級者向けと称する丸投げキットであるホンダCR110のキットは、当然の如くホイールのスポーク貼りが必要となります。
この途轍もなく難解な行程を、例えば他キットのスポークホイールを流用したり等、何とか回避出来ないものかと色々考えましたが諸般の事情により結局断念、この生涯初スポークホイール貼りに挑まざる負えない事態になりました。

先ずは手順確認、今時は無料動画サイトで惜しげもなくモデラーさんのテクニックを披露していただいているのでそれらを頭に叩き込みました。
そしてキットのホイールパーツの確認、細いスポーク線は最低でも72本必要であり、数は揃っておりましたがキットの0.25mmステンレス(?)線は全て弓なりに曲がっており使用不可
仕方なく市販の0.3mmステンレスばね線(eggs製?)を購入して使用。ちょっと太いですがキットのリム穴は0.3mmでぎりぎり使用出来る太さです。

張る手順はキットの説明書の手順を少し変えホイールを固定する冶具を使った方法に変更、事前にプラ板で作った冶具の中心にハブをはめ、リム目玉クリップで固定してから1本ずつ張って行きます。
0.3mmステンレスばね線金属用のニッパー(専用のを使わなかったのでニッパー2本オシャカに)でカット、プライヤーで簡単に曲げられますので、リムからハブまでの微妙な角度に合せて曲げてからスポークをはめ、瞬間接着剤で固定します。
片面から張る分9本、から張る分9本を固定し終え、冶具を外した処で取り付け穴が1個ずつずれている!のを発見・・・、泣く泣くプライヤーで1本ずつ外し、ハブリムを綺麗にしてから再びスポークを1本ずつ張って行きます。

最もここまで来ると多少のコツは掴めて来ているので、後は同じ手順で同じ作業を繰り返して行くだけ。
片面の外側から張る分9本、内側から張る分9本、冶具を外して同じく外側9本、内側9本。
ホイールは2ヶなので同じ事の繰り返し、もう1ヶのホイール冶具にセットし9本、9本、冶具を外して9本、9本。
そしてリムの裏から補強用に瞬間接着剤を流し込み、スポークをがっちり固定して完成。
と終わって見るとスポーク張り難しいと云うより面倒臭い作業だったのが良く判りました。
そして恐らくはもうスポーク張りはしないでしょう。

ちなみにこのホイールタイヤがきつくて綺麗にはまらずリムを削りまくって何とかホイールを収めたと云うオチが付きました。

そんなこんなのこのキット、果たして無事完成させる事が出来るのでしょうか、こう御期待!

使用カメラSHARP AQUOS sense4、2023(R05).10.22撮影。
 

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