「兼ねてから一度は行ってみたい処」は色々ありますが、特に広島へ行く事、語り部さんの話を聞く事は、50を過ぎてから是非とも生きている間にしておきたい事の一つでした。 しかしながら思うだけではいつまで経っても物事は進まないと思い、今回、一念発起して一泊旅行に踏み切ったのでした。 勿論背中を押してくれたのはM氏。 広島は彼が元住んでいた(そう云えばどこに住んでいたか聞くの忘れてた!)と云う事で、ピース・ボランティアさんに予約も取ってくれたりと嬉しい限り。 なので案内(と運転!)までお任せして、広島へいざ出発! |
気合いを入れ過ぎたのか、余りにも早く広島県に入れたので、急遽、M氏は"西条"へ寄ってくれました。 兵庫の"灘"、京都の"伏見"と並んで日本三大酒処の一つとされている飲兵衛の聖地。喜び勇んで各酒蔵を目指すも未だ開店前・・・。それでも時間を潰しなから西条地区の7つの蔵、"福美人"、"白牡丹"、"賀茂鶴"、"山陽鶴"、"亀齢"、"賀茂泉"、"西条鶴"の全てを周り、合計6本の地酒をゲット。試飲は出来なかったものの、上機嫌で西条を後にしました。 次なる目的地は呉です。 |
正式名称は呉市海事歴史科学館、そして一番の目玉が、この1/10日本海軍 戦艦 大和の模型です。 モデラー目線でついつい細かい所を見てしまいますが、やっぱりその大きさはど迫力です。 日本海軍 戦艦 大和(1/10)。 全長263m、排水量64,000t。 1937(S12).11.14起工、1945(S20).04.07、天一号作戦においてアメリカ軍機動部隊の猛攻により沈没。 |
潜水艦の内部と云うモノを一度で良いから、覗いて見たかったのです。 この中に入ったんですよ。 で、その感想はと云えば、意外とアナログ・・・。随所に剥き出しの計器類にパイプにそこかしこにどこか懐かしささえ感じられる位の"使い込まれ感"がありました。そしてその機械のお陰でやっぱり狭い!背負っていたリュックどころか、上着さえ引っかかりそうな狭さ。 乗組員さん達は本当に大変だったでしょうね・・・。 海上自衛隊 潜水艦 あきしお(三菱重工業神戸造船所1/1)。 全長76m、排水量2,300t。 海上自衛隊 潜水艦 ゆうしお型潜水艦の7番鑑。でも、原子力潜水艦じゃないですよ〜。 1983(S58).04.15起工、2004(H16).03.03除籍。 因みに武装は、533mm魚雷発射管X6(89式長魚雷又はハープーン対鑑ミサイル)。 心地よい疲労感とともに広島市内へ入り、いざ居酒屋へ! |
あ〜、美味しかった〜。 そしてホテルに潜り込んで、おやすみ〜・・・。 |
市内を歩いていると、どこからともなく「がたんごとん、がたんごとん」と聞こえてくる広電の音に、旅気分は嫌が上にも盛り上がって行くのでした。 尚、広電の正式名称?は広島電鉄株式会社です。 |
原子爆弾投下により倒壊した広島城は、昭和33年(1958)に広島城の外観を模した歴史博物館として新たに復元されました。 当日は偶然にも特別展「博物館資料の見方〜刀剣・甲冑編〜」が開催されていましたが、少々駆け足で見学し、広島平和記念公園へと向かいました。 個人的には広島城限定のキャラクター"もとにゃり"が気になりました(笑)。 |
完全なる一般市民の目線で語られる当時の様子に、やはり言葉は出ませんでした。 原子爆弾投下後暫くしてから湾内のアナゴが太った話、そして特に広島平和記念公園の下には、原子爆弾投下後瓦礫が散乱する廃墟となるも、一刻も早く復興させるべく小さな瓦礫、それこそレンガや割れたお皿等の食器の上から簡単に土を被せ、更地とした話にはとても驚かされました。 公園内の土の薄い部分に露出しているレンガや割れた食器は、まさに当時のものであると聞かされると、今、当時の廃墟の上を歩いているのだと云う感覚が、足の裏から伝わってくる瓦礫の感触によって一気に身近なものとなったのでした。 こんな話はここに来て当時の話を当時の人々に直接聞かなければ判らない事であり、これらの話が聞けただけでもここに来て良かったと感じました。 そして説明を受けながら"原爆ドーム"の前に来た時、心なしか"原爆ドーム"が胸を張っている様に見えました。 |
中には折り鶴の形の鐘があり、ちゃんと鳴らして来ました。 海外からの観光客も熱心に見ていたのが、とても印象的でした。 |
そしてピース・ボランティアさんと別れ、広島平和記念資料館で当時の資料等を見て回りました。 |
奮発してカキをトッピング、美味しいなんてもんじゃないですな、絶対又食べたくなりました。 そして満腹のお腹をさすりながら広島を後にしたのでした。 また来るからね〜! |
"ばたばた"ながらも色々詰め込んだ広島旅行、勉強有り、グルメ有りのとても濃いものになりましたが、本当に楽しくていい思い出になりました。 最後になりましたが「大和ミュージアム」名誉館長(小説家)半藤一利さんの、−平和に対する意識は押しつけるものではなく、自分から学ばないとダメである−と云う趣旨(かなりアバウトですが・・・)の言葉が何故かとても心に響きました。 細かなコメントはしませんが、この深い言葉を胸に仕舞いつつ、頭の中では既に次の旅行の事を考えてます。 色々、本当に有難う、M氏殿! |