和歌山電てつ 貴志川線の愛すべき車両達
ざっくり説明すると南海電気鉄道株式会社貴志川線に従来から使用してきた1201形が老朽化して来た為、その後継として1995年自社の22000系を改造し(2270系となる)投入した6編成12両の車両達。
それを2006年(両備グループの)和歌山電てつ株式会社が経営権を引き継ぎ、同グループ専属のデザイナー水戸岡鋭治氏が同線のイメージアップの為、順次改装したもの、とこんな感じでよろしいでしょうか、N田氏?

aiちゃんが「貴志川線に乗りに行く!」と言い出したのは去年の事。
目的は"たま駅長"(現在はニタマさんやよんたまさんになっているとか)に会いに行く為だそうだが、色々調べて行く内に"たま電車"の様な可愛い電車にも興味が出たらしく、それらの電車に乗る為に新たに専門の鉄道雑誌を買い、ネットを調べまくって勉強していた様です。
試しに当日の行動パターンを聞いて見るとー、
「何時の電車に乗ったらこの駅に着いて、次の電車まで何分かあるから、ここで"よんたま"さんの写真を撮って、次の駅で降りたら車両基地があってこの電車が止まっているからそれを撮って、その間にお昼の和歌山ラーメンを食べて、」とかー、
「この駅でグッズを買って、後何分か待っていたら次の電車が来るから、そしたら全部の電車が見れる!」とか。
で、当日も駅に着いて一人スマホ(やっぱりいいデジカメも欲しいだって)を片手に写真を撮りまくっていたら、洗車場から"タマ電"が出て来て「すごーい!」
そして運転手さんもサービスしてくれ踏み切りぎりぎりまで車両を出してくれたとかで大喜びだった様子。
それからも駅員さんに専門的な話を色々聞いたり、現地の人と色々お話したり、かなりディープな貴志川線探訪だった様ですよ。
にわか鉄娘もここまで来れば大した物だ。

クハ2701(-モハ2271)両備グループの改装第一弾(2006年)"いちご電車"。
貴志駅周辺の特産品であるイチゴをモチーフに、ホワイトのボディーに赤いドアやロゴマークが付いたお洒落な電車(少々年季が入っておりますが・・・)。
車内はそこかしこにイチゴが描かれ、とても可愛い空間に仕上がっていたそうです。

貴志川線22000系が投入された時点で車両達は貴志川線用に色々と改装されましたが、その中でも模型的に一番のポイントとなるのは貫通扉(連結部の扉?)が廃止された処。
きっちりと鉄板?で塞がれ溶接?跡も綺麗にされ見事なツライチになっています。
内側からも見てみたいですな。(貴志駅にて)
 
両備グループの改装第二弾(2007年)クハ2706(-モハ2276)は"おもちゃ電車"になりました。
車内には様々なオモチャやプラモデル(マニアックな物も含む)が展示されているのは当然としても、所謂"ガシャポン"(たまに出なくなる時も。その際は駅員さんに言う様に=aiちゃん談)が設置されていていたり、更には車内にベビーサークルやシートに木馬のパーツが付けられていたりと、そのコンセプト「オモチャ箱や子供部屋にいる感覚」に相応しい物となっているらしい。
でも、乗って来た子供さんが木馬のシートに普通に座っている姿を想像するだけでも"ほっこり"する、とても良い仕様だと思いますよ。私はこの電車が気に入りました。

サポーター(各電車とも個人や企業等のスポンサーが付き、その費用は運営等に当てられているとか)は社長が貴志川線沿線育ちと云う、玩具通販をしていた海南市の企業T.Jホールディングカンパニー、同社は最初この電車を"ガンダム電車"にと企画したが、"いちご電車"の弟に相応しい様に"おもちゃ電車"になったそうです(賢明ですな)。
因みにT.Jホールディングカンパニーは2008年倒産してしまいましたが、同電車の運営に支障はないとの事だそうです。(貴志駅にて)
 
両備グループの改装第三弾(2009年)、クハ2705(-モハ2275)は2007年貴志駅の駅長に正式に任命されたたま駅長(同線貴志駅前の小山商店さんちの飼い猫のたま)をモチーフにした"たま電車"になりました。
車体には101匹の色んなポーズのたまが描かれ、猫好きは勿論、猫好きでなくても思わず微笑んでしまう何とも愛らしいペイントが施されております。
当然車内のあちこちにもたまがあしらわれ、又イベント用?のたま駅長専用のケージが造られていたりとそこは流石"たま電車"ですね。
尚、車体上の"ネコ耳"は後付けだそうです。(伊太祈曽駅にて)
 
両備グループの改装第四弾(2016年)、(クハ2703-)モハ2273は"うめ星電車"になりました。
和歌山県が世界に誇る特産品南高梅をモチーフにしたこの電車は、今九州で人気の豪華寝台列車"ななつ星"にも負けない位の電車になったので、名前も"ななつ星"を文字って"うめ星電車"にしましたとは、どちらの車両デザインも手掛けた水戸岡鋭治氏の弁。
車内はまるで"京とれいん"を思わせる様なを基調に したシックなデザイン、木目のインテリアは元よりすだれのれんがいたる所にあしらわれ、そして地元和歌山の特産品が多数車内に展示されたり(振動でコケない様に固定されているらしい)と、とても落ち着いた良い塩梅(いいあんばい=梅だけに・・・)の電車になっております。
因みに後方に写っているのは洗車場から出て来たばかりの"たま電車"です(伊太祈曽駅にて)。

尚、この電車、少し前までは紀の国和歌山国体のマスコット・キャラクター"きいちゃん"をラッピングした"きいちゃん電車"(和歌山市と紀ノ川市がスポンサー)になっておりました(2013年6月11日〜2015年10月の国体の終了まで)。

今回はこのクハ2704(-モハ2274)は、ニュース和歌山の人気連載「マエオカテツヤの妖怪大図鑑」のイラストを車内展示した"妖怪電車"になっておりましたが、特別なペイント等はなく妖怪のイラストが控え目に描かれたヘッドマークが付いているだけだった様です。
因みに今回はこのイベント電車のお陰で本命のタマ電本数が減らされ、時間の関係で乗る事が出来なかったとか。

と云う事で、投入された6編成12両の車両すべてが改装されている訳ではなく、現時点(H30.03)ではこの車両の様に南海時代の塗装(新カラー)そのままのものもあります(伊太祈曽駅にて)。

使用カメラiPhone6s、H30.03.22、上記は全てaiちゃん撮影。

Nゲージ 南海電車2201(22001)系、N田氏所有。

「今のタマ電や"おもちゃ電車"、イチゴ電車のベースとなった元南海2201系です。
もっと元を辿れば、高野山行き急行の22001系通勤ズームカー(角ズームとも言う)です。」

秘蔵の車両を撮って頂いて有難う!
 
Nゲージ 南海電車2201(22001)系(写真左)、21001系(写真右)、N田氏所有。

「懐かしの21001系と並べて見ました。
高校時代昭和50年代高野線の主力でしたが、先に21001系が引退して、今では閑散地区のローカル用に成り下がってしまいました。」

解説までして頂いて有難う〜!

使用カメラiPad air2、2018.03.25撮影(上記2枚)。
 
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